明文化によって経営者とコンサルの共通認識を作る
こんにちは、中小企業診断士の木戸です。
経営者の中には、コンサル嫌いな方も多い印象を持っています。
過去に何度か支援を受けたことがあるが、経営が改善されなかったり、収益が上がらなかったりなど、
費用に見合った効果が得られなかったことの積み重ねで、コンサルに抵抗感を持たれていたり、
そもそもコンサルという職種そのものを避けられていたりとさまざまな原因が考えられます。
一方で、コンサルタントに依頼し、短期的、長期的な改善を実現している経営者もいます。
例えば、下記のような事例です。
「毎月、月末の支払や銀行への返済など資金繰りで頭がいっぱいだった経営者」が、
資金繰り改善の支援を受けることで、成長に向けた前向きな取り組みにフォーカスできるようになった。
「赤字決算が続いており、大幅な債務超過に陥っていた経営者」が、値上げ交渉や新規取引の開拓など
収益改善の支援を受けることで、債務超過の解消や金融機関への返済を進められるようになった。
経営者がコンサルタントの支援を更に効果的なものにするため、コンサルタントが支援の実効性を更に高めるためには、
当たり前ですが、両者で共通の認識を持つ必要があります。
現状の把握、目標の状態、そのギャップ度合い、解決の方策やコンサルの支援範囲、経営者の取組範囲などを明文化し、
お互いに同じ認識を持ち同じベクトルを持てば、経営改善は思っている以上に前に進むものです。
そして、共通認識は口頭だけでなく、明文化することをおススメします。
文字に起こすことで、ちょっとしたニュアンス感の相違とか会社の違いが見えてくることもありますので、
簡単な整理シートや議事録などにまとめましょう。
また、経営者だけで経営改善を進めるのは難しいです。
必ず他の役員や幹部社員、現場リーダーなどを巻き込んでいく必要があります。
その時にも明文化していれば、認識をそろえやすくなりますので、ぜひやってみてください。
過去、コンサルに依頼してみたけど「あんまりうまく行かなかったな。」などと思わらることがあれば、
その当時、明文化して共通認識を作ってくれるコンサルだったかを一度、思い出してみてください。
中小企業診断士 木戸貴也