2023.05.09

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中小企業の経営改善・事業再生 その1

こんにちは、中小企業診断士の木戸です。業種や規模、経営状態によって、多少の違いはありますが、経営改善・事業再生の考え方、ステップは共通する部分が多くあります。そこで、中小企業の経営改善・事業再生について、3回シリーズで、投稿いたします。

1.経営改善・事業再生とは

2020年からの新型コロナウイルス感染症の影響で、業種やエリア、企業規模を問わず多くの中小企業が経営に深刻なダメージを受けています。

特に新型コロナウイルス感染症の感染拡大以前から、「財務状況が悪い」、「資金繰りがタイトであった」、「利益率が低い又は赤字であった」企業は、より深刻な状況であると思います。

そのため、今後は新規融資を受けるのではなく、既存融資の集約やリスケジュールにより、毎月の返済額を圧縮し、資金繰りの改善が必要な企業が増えると当時から予測しており、既に多くの再生案件が増えています。

この借入金の集約やリスケジュール時および社内での経営改善のために経営改善計画を作成することをお勧めするのですが、「経営改善」や「事業再生」という似たシーンで使われる言葉があります。

「経営改善」や「事業再生」について、下記のイメージを持っていただけると良いかと思います。

 

 

それぞれを書面に落とし込んだものが「経営改善計画書」や「事業再生計画書」です。

経営改善計画書の作成は、「経営改善計画策定支援事業」という国の助成金を活用することができます。

※詳細についてはリンク先をご参照ください。(中小企業庁HP「経営改善計画策定支援事業(通称405事業)」

経営改善と事業再生に共通することは、スピード感と適切な手順を踏むことです。

次回は、経営改善のステップについて記載します。

2023.04.19

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中小企業の再生支援が加速する見込み

中小企業診断士の長尾です。この夏から新型コロナの緊急融資である、いわゆるゼロゼロ融資の返済が本格化し、多くの中小企業の資金繰りが圧迫されると予想されています。
最近のデータではゼロゼロ融資残高は56兆円となっていますが、長らく事業再生の現場に身を置いてきた者からすると、この莫大な債務の返済が予定通り行われると考えることは難しいと言わざるを得ません。
政府は新制度の借り換えや日本政策金融公庫の低利商品や資本性劣後ローンの活用などを促しているものの、金融機関もリスクのある融資は控える傾向にありますので、多くの中小企業は資金繰りの悪化に耐えきれず・・・といったケースが急激に増加すると予想しています。リーマンショックの際にも多くの経営改善支援を行ってきましたが、企業側はとにかく資金繰りを最優先にした意思決定をすることです。

具体的には借り換えや新規融資が断られた場合は、すぐに元本返済猶予の依頼を行い、リスケすることです。リスケに対して懐疑的な見方をする方もいますが、会社の利益から元本返済ができる企業などほとんど存在していませんので、借り換えや調達による金融支援が受けられないとなった際にはリスケによって資金流出のスピードを遅らせる必要があるのです。

また、これを機に経営者や経営幹部は自社の状況をしっかりと見直す機械にしていただければと思います。安易にゼロゼロ融資を活用し、資金繰りに余裕ができたことで収益性の改善等に取り組まなかったため、資金が底をついてから慌てて相談に来るというケースも何件もありました。

経営に対して真摯に向き合い、全社をあげて改善に取り組むのか、旧態依然のスタンスを貫き通すのかで、出口は大きく異なります。

経営者の方にはぜひ正しい判断を下すことを切に望みます。