2023.04.19

  • 経営改善

経営の原理原則

中小企業診断士の長尾です。
赤字体質や資金繰りに苦しんでいる企業様のご支援を多くさせていただいているのですが、経営には正解がなく、経営者の考え方も異なりますので支援をする側も難しく考えてしまう時があります。
もちろん、経営者の方も足元の業況が悪くなると、起こっている問題を複雑に考えたり、見当違いな対策を講じたりすることもあります。
こうした時は原理原則に立ち戻るということが何より大事です。
言われてみれば、当たり前のことなのですが、目の前の状況が悪化すると基本に立ち返るということがなかなか難しいのです。
しかし、経営の原理原則とはどういうことをいうのでしょうか。これもまた正解がないことですが、私は「お客様や取引先様のお困りごとの解決やニーズに応えることで喜んでいただく」ということに尽きるのではと思うのです。
しかし、業績が良い時や資金繰りに余裕がある時は、いただいている仕事に対しての感謝が薄れることが多く、無意識にお客様のことを考えず自社の都合だけを優先して仕事をしてしまうことがあります。
また、すぐに目先の売上や利益に飛びついてしまうこともよくやることです。しかし、厳しく申し上げるなら、赤字になってしまった原因はお客様が離れていってしまったからです。お客様の状況を考えずに、自社都合で動いてきた結果だと受け止めるべきでしょう。
その上で、お客様が何に困り、何を解決して欲しいかをしっかりとヒアリングし、自社でできることを提案することがとても重要で注力しなければならないことです。
売上が欲しい、利益が欲しいのであれば自社の中で問題を探すのではなく、お客様のお困りごとを解決しようとする取り組みをしっかりと行うことが経営の原理原則なのではと思います。そこに、利益を含めた経営の正解が含まれているような気がします。