分けることは分かると言うこと
こんにちは、中小企業診断士の木戸です。
経営改善の手順で、『①固定費の削減➡②利益率の向上➡③売上高の増加』の流れは過去のコラムで何度か触れており、
業種や事業規模を問わずに原則、この手順で取り組むべきです。
しかし、「固定費の削減って何から着手すれば良いのか」、「売上を増やすといってもどう考えればいいのか」と
具体的なアクションに繋げるためには、もう一段階の掘り下げが必要です。
例えば、固定費の削減の内、“通信費の削減”であれば、「通信費=業務用携帯が5台で○○円、Wi-Fi代が○○円、
セキュリティ関連費用が○○円・・・」のように決算書の勘定科目を自社のコスト内容に置き換えることで、
「営業マンが減って、携帯が余っているので1台解約しよう」、「他社のWi-Fiに切り替えたら、安くなるのでは?」など
次のアクションが見えてきます。
合わせて、それぞれのアクションによる固定費の削減効果を検討し、優先順位を付けて実行していきます。
同じように売上高の増加についても、分解して細かく見てみましょう。
売上を一段階分解すると「売上=客単価×客数」となります。
更に「客単価=購買点数×購買単価」、「客数=既存客数+新規客数-離脱客数」のようにもう一段階分解できます。
ここまで分けることができれば、「購買点数を増やすためのアクション」、「購買単価を上げるためのアクション」、
「既存客がリピートするためのアクション」、「新規客を獲得するためのアクション」となり、少しずつ具体的になってきます。
売上高の増加に関しては更に細分化していくことで、複数の売上増加策を検討できそうです。
これは別の機会にお伝えするとして、今回は割愛しますが、具体的な改善策が考え付かないときには、
何かしらの切り口で細分化して、検討してみましょう。
中小企業診断士 木戸貴也